~便秘には要注意~ |
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正常な排便習慣とは・・・ ■ 毎日~2日に1回は排便する。 ■ 朝食後に排便の習慣がある。 ■ バナナ状のやわらかめの便である。 ■ 軽く力んでスムーズに出る。 ■ 排便後はすっきりしている。 全てに当てはまっていることが理想の排便です! |
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まずは便が出る仕組みを見てみましょう。 便は大腸という消化管の一つでつくられています。
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一過性単純性便 環境の変化(緊張、精神的変化、食事、生活習慣など)によりおこる一時的な便秘。 薬での治療はほとんど必要ない軽いもの。 慢性便秘 排便の回数が1週間に3回未満であったり量が少なかったりして、腸の中に便がたまり続けている。 便が硬い、強く力む、残便感がある、腹部の不快感があるなど排便が困難になっている状態。 慢性便秘がおこる仕組みにはさまざまな背景があります。 慢性便秘で多いのは、弛緩性便秘、けいれん性便秘、直腸性便秘です。 これらが同時に合わさっていることもあります。 この3つについては以下の表にまとめてみました。
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① 便秘と大腸がん発生の関係 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
便秘の放置によって大腸がんが発生するのではないかという考えがありましたが、現在のところはっきりと関係があるとは言われていません。 ただし、何らかの原因で大腸がんがあって、大腸がんによって腸が狭くなり便秘が起こっていることがあります。 したがって、便秘が大腸がんのサインの場合もあります。 ★ 便秘 → 大腸がん? 大腸がん → 便秘 ○ |
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② イレウス ― 高齢者は特に危険 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
便がたまって起こる病気として、イレウス(腸閉塞)があります。 腸内で便などの内容物がほとんど運ばれない状態(通過障害)になってしまいます。 腹痛や吐き気、嘔吐、食欲低下などの症状が出てきて、便が全く出なくなってきたりと重症化してくると脱水や身体の電解質のバランスが崩れて全身に異常が及んで生命が危険になる場合もあります。 |
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③ 腸穿孔(ちょうせんこう) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
さらに、便がたまって腸の壁に“あな”が開くことがあります。 腸穿孔といって、これも生命に危険が及び緊急の対応が必要です。 これらの病気はけっして頻度は高くありませんが、当院の医師が経験したことのある症例です。 ぜひ知っておいて便秘を甘くみないようにしてほしいと思います。 |
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便秘薬のことを下剤と呼ぶこともあります。 [下(くだ)す:薬で体内のものを肛門から外へ出す。] 病院で処方されるお薬でよく使われているものをまとめてみました。 上記の他に乳酸菌などの整腸剤や漢方薬を使うこともあります。 また、ドラッグストアで買うことのできるお薬もあります。 商品名は処方薬と異なりますが、大腸刺激性下剤や浣腸剤が多く売られています。 アミティーザは処方薬にしかありません。 |
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① 下剤の乱用や使いすぎ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
特に大腸刺激性下剤は手に入りやすく、効果をすぐに実感できるため安易にたくさん使ってしまいがちです。大腸を刺激するということは無理矢理に大腸を動かしている状態です。一時的な効果で便秘自体が良くなっているわけではありません。 大腸を刺激する下剤をたくさん使いつづけていると、大腸は刺激があるのが普通の状態だと思ってしまって、刺激がないと動かなくなり、逆に刺激されることにも疲れて少しの刺激では動かなくなってしまいます。 これが依存の状態で、用量を増やさないと効かなくなってくるという悪い状態です。便秘の状態もむしろ悪くなってしまいます。 |
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② それぞれにあった薬の選び方 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
下剤にはいろいろと種類がありますが、便秘の状態や体の状態によって使えるものを選ぶことが大切です。 妊婦や小児、高齢者などの便秘に薬を使うときにはより注意が必要です。
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便秘を改善するためには、生活習慣の見直しや健康食品の活用から始めます。 それでも良くならないときには薬を利用したり、医療機関を受診した方が良いでしょう。 |
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① 生活習慣を見直す | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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② 健康食品を活用する | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
食物繊維や乳酸菌など、便秘の改善に役立つ食品をとってみることも良いとされています。 どのようなものがあるか少し紹介します。
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③ 薬を使ってみる | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生活習慣の見直しや健康食品の活用を実践しても良くならないときには、ドラックストアで買える薬を使ってみるのも一つの手です。まずは酸化マグネシウムなどの塩類下剤から始めるのが安全です。 見直した生活習慣は基本として続けながら、補助的にお薬を使っていくのがコツです。下痢などの副作用があらわれることもあるので、用量や使い方には十分注意しましょう。 |
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④ 病院で診てもらう | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
どうしても頑固な便秘だと感じたときや、自分に合う薬が分からないときにはかかりつけのクリニックや病院に行きましょう。 便秘はまわりにもいるし当たり前なこと、体質だから仕方がない、便秘くらいで病院なんて・・・という人がいますが、便秘の放置は危険なことという認識を持ってほしいです。もしかしたら、単なる便秘ではなくて他の重大な病気が隠れている可能性もあります。 |